第十一回 「時代によって変わるお墓選びのポイント」月イチ連載「村田雄麻の終活コラム」

第十一回 「時代によって変わるお墓選びのポイント」

川崎清風霊園の村田雄麻がタブーなしで終活や葬儀、供養について斬る込む終活コラムです。


 新型コロナウイルスの影響で葬儀、供養に対する考え方が大きく変わりました。業界全体では少しずつ変化するところが2年間で10年間分時計が進んでしまったとよく言われます。
それに伴ってお墓選びのポイントはどう変わってしまったのでしょうか。
 
 かつての日本は明治時代に制定された家制度に基づき先祖代々が同じ墓に葬られる家墓が主流でした。その頃は子供が多く出生率は4人台が続き、誰かが家を継ぐことに支障はなく、家墓の習わしが脈々と続いたのですが、昭和48年をピークとする第二次ベビーブーム以降は出生率が2人を切り続け、都市部では代々の家墓を守る人がいなくなり、お墓を誰がどのように維持していくのかが社会問題にまで発展しています。
そして、今お墓選びはコロナを迎えて更なる変化が起きています。
 
 コロナ感染防止には「密閉」「密集」「密接」の3密回避が必要だと言われています。その結果、公共交通機関にあまり乗りたくない意識の表れからアクセスを重視し、自宅から少々離れても安めな霊園を探す傾向が自宅から近い霊園を探す傾向に潮流が変わったのです。それに加え、風通しが良くソーシャルディスタンスが保てる外墓地の大型霊園が人気です。
一方、現在のコロナ禍では密閉空間になりがちな納骨堂は検討を慎重になさっている方が多いようです。
加えて、巨大地震が起こる可能性が高いとされている千島海溝や南海トラフ沿いの太平洋側、首都直下地震が想定されている関東などでは耐震性に強い横長墓石の芝生墓地や墓域が広く風通しの良い樹木葬が高い人気を維持しています。
 
 コロナ禍ならではのサービスも話題になりました。
「オンライン墓参り」です。
これには、実際の墓地にあるお墓をネット中継するなどして向き合うものと、ネット上に仮想のお墓を作って、そこにお参りするものの2種類あります。前者にはお骨を収めたお墓がパソコン上に映し出されるものですが後者にはそれはなく、故人を偲んで手を合わせる対象がパソコンの中にある仮想墓という考え方です。
このサービスには賛否両論あるようですが、良し悪しではなく私のように霊園で働く者としては本当にお墓参りの代替えになるのだろうかといった素朴な疑問があります。
但し、一度経験でお墓参りしてみたい気はします。
 
ホントに供養の意識は時代を表す鏡のようなものですね。
 
 
次回は「今年も春のお彼岸がやってきました」をお届けします。
 
 
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