親の看取り

親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと

看取りサポートのパイオニアとして多くの家族の看取り&葬送の現場に立ち会ってきた三村麻子さん(右)と、

「想続塾」という相続についての勉強会を継続的に主催している税理士の内田麻由子先生(左)。

二人で監修した本のタイトルにもなっているが、『親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと』

とは何なのか、さらに意義のある終活について大いに語り合っていただいた。

 

三村麻子 profile 

みむらあさこ●新しい葬儀のあり方を提唱する家族葬向けの貸し斎場「フェアウエ

ルプレイス・ディア」を運営。「介護は突然始まるわけではなく、20年かかる子育て

の逆バージョン」というポリシーのもと、高齢者には70歳になったら老い支度を、

高齢者を支える家族には疲れない介護と幸せに

なる看取り&葬送を提案している。

株式会社チャプター・ツー 代表取締役

 

内田麻由子 profile

うちだまゆこ●相続専門の税理士として、相続対策、事業承継対策、相続税申告

業務を数多く手掛ける。「円満想続の3K~感謝・絆・供養」をスローガンに、相続・

税金に関する講演も行っている。近著に『誰も教えてくれなかった「ふつうのお

宅」の相続対策ABC』(セブン&アイ出版)。

税理士・内田麻由子会計事務所 代表 ● 一般社団法人日本想続協会 代表理事

 

私のミニエンディングノート

三村麻子さん

*人生最後に食べたいもの(最後の晩餐)

 炊き立てのごはんと

 赤だしのお味噌汁

*人生最後に行きたいところ

 自宅

*天国に持っていきたいもの

 家族の笑顔と涙

*天国で会いたい人

 父母、祖父母、従妹

*生まれ変わったらなりたい職業

 三人の子供たちの母

 

内田麻由子さん

*人生最後に食べたいもの(最後の晩餐)

 白いごはんとお味噌汁

*人生最後に行きたいところ

 京都の禅寺

*天国に持っていきたいもの

 家族との楽しい想い出

*天国で会いたい人

 父母、祖父母、ご先祖様、

 親戚、友人

*生まれ変わったらなりたい職業

 僧侶、芸術家


看取った直後は、 何も考えずに泣けばいい

親が臨終を迎えた直後、どうすればいいか知っているだろうか。

多くの家族の看取りを見守ってきた三村さんは、こう話す。

「親の体があたたかいうちは、何も考えず、その手を握り、ぬくもりを感じながら、納得いくま

でどうぞ泣いてください」と。

これまでに誰のことも看取った経験がないと、悲しむこともそこそこに、「葬儀社はどうすれば

いいんだろう」「誰々に連絡しなきゃ」と事務的な手続きに翻弄されてしまいがち。たしかに、病

院などでの霊安室に滞在できるのは2時間程度という事情もあるが、大切な方が亡くなった時、

まずは「その人を想い、ただ泣いていて良いのです。しっかりしなきゃなどと思うことはない。」と

いう。逆にここで、感情を押さえつけてしまうと、グリーフに陥り

やすくなると。また、あわただしさの中で 葬儀実務をこなしていくというのは、「心と体にかなり

の無理を強いることになる」と三村さんは心配する。その時が来てからでは、多くのことができる

わけではない。日頃から家族でコミュニケーションを持っている事

が重要。準備があれば、ひと呼吸おいて気持ちと身支度を整える事もできる。

 落ち着いて悲しみと向き合う事で、亡くなった人の死を心から悼む事もできるようになり、本

当の意味で故人をお送りすることに繋がる。

 

親も、自分も、〝いつかは〟ではなく〝必ず〟死ぬと思って生きているか

 「その時」が来ても慌てないためには、日頃から、家族で話し合って備えておくことが必要。

とはいえ、死を現実的なものとして捉えることは、やはり難しい。

親も、自分も〝いつかは〟死ぬと理解している一方で、今のところ元気だし、まだ先のことと、

実感が伴っていない人がほとんどではないだろうか。

三村さんの92歳になる伯母さんは、入院セットと称して常に新しい下着をバッグに入れて用意

しているという。「この話を聞いたとき、なんて凄いのだろう、と思ったんです。明日、死ぬかもし

れないとしたら、古い下着なんて持っていられませんものね。いつ何があっても恥ずかしくない

ように備えているということは、死を自分事として受け止めているからできること」と、三村さん

は賞賛する。

 さらに、この伯母さんが素晴らしいのは、できるだけ余計なものを残していきたくないと、

持っているものの整理や片づけを実践しているのだそうだ。一見、ごく一般的な終活にも思え

るが、これは「亡くなった親の残したものは捨てにくいだろうから」という息子さん夫婦を気遣

う気持ちがあってのこと。「素晴らしいですよね。ただの後始末ではない、心の伴った見事

な終活だと思います」という一方で、「生きている間に、互いの思いを伝え合うことも大事」と

続けた。終活は、親子で取り組むとさらに有意義なものになるということだろう。

 

目に見える相続と目に見えない想続がある

 「相続というと、亡くなってから発生する問題と思われがちですが、そんなことはありません」

と話すのは、税理士の内田先生。財産をどう分けるか、税金をどう払うか、という目に見える

問題だけではなく、目に見えない親の思いや心を受け継ぐことも重要な相続。

内田先生は、これをあえて「想」という字を使って「想続」と表現し、

「円満な相続を実現するためには、法律的なことを専門家に相談する前に、家族みんなの思いを確認し

ておくことから始めるといい」と教えてくれた。

「昨今の家庭事情では、つらいことも楽しい事も、財産も、あらゆることを シェアしない家族が多過ぎる。

 介護をするから財産をもらう、みたいな考え方をやめて、離れていても家族である、

ということを思い出してほしいですね」

 


書籍紹介

『親が死んだ分後に

あなたがしなければならないこと』

(永岡書店)

三村麻子・内田麻由子 監修

看取りの心得から、葬儀の流れや相続の手続きにいたるまで、

マンガを交えわかりやすく解説(マンガ:尼僧で漫画家の悟

東あすかさん)。必ずやってくる親の死に備えることができる。

初めて喪主になる人に役立つ一冊


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