福昌寺・飯沼康祐の 旬粥日和 ~趣を以って粥を食す~

五月
筍とグリンピースの炊き込み粥


幼き日の苦手な味も今では大好物
その時その時、美味しい物をありがたく

 風薫る春です。遠い昔の夕飯の一コマがふと思い浮かびました。父が美味しそうにビールを飲んでいます。おつまみには、フキノトウの天ぷら、ノビルの酢味噌和え、筍の煮物……。この時期は春の山菜で食卓が賑わいます。今でこそ大好物ですが、幼少期はそうではなかった気がします。
 料理の味の基本は甘味、辛味、酸味、苦味、塩味と言われています。この五味によって味のバランスをとることが美味しさの秘訣なのかもしれません。しかし春の山菜の鮮烈なえぐ味は五味のいずれにも当てはまらず、春ならではの特別な味と言えるでしょう。薬膳の観点からすると、えぐ味には冬の寒さで凝り固まった身体を呼び覚ます効果があるそうです。つまり身体がえぐ味を欲しているわけで、一年中半袖短パンで走りまわれる子どもには必要がないことに気が付きます。どうりで苦手な味だったわけです。
 今回は春の代名詞とも言える筍と鮮やかでほのかに甘いグリンピースのお粥です。シャクシャクとした食感が小気味よく、春の香り溢れる一杯です。食の好みは十人十色ですが、その時その時、身体に嬉しい食事があることに改めて気づく今日この頃です。

 静かに座り、季節の恵みをいただく。そんな当たり前のことを有り難く感じることこそが、心ゆたかな生活のはじまりなのかもしれません。

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