葬儀相談員 市川愛事務所 リリーフ代表市川 愛さん

市川 愛さん

1973年神奈川県生まれ。服飾メーカー勤務を経て、葬儀業界初の葬儀社紹介企業に入社。「顧客サービスの常識」がまったく通用しない葬儀業界の実態に衝撃を受け、独立して「葬儀相談員」という新形態の葬儀サービスを立ち上げる。消費者からの相談・質問への対応、お葬式の事前準備サポート、各地での講演、執筆、葬儀関連業者へのコンサルティングなどを広く行う。最新刊『遺族のための葬儀・法要・相続・供養がわかる本』(学研パブリッシング)ほか著書多数。

私の「エンディングノート」

Q.人生の最後に食べたいもの(最後の晩餐)
崎陽軒のシウマイ弁当

    Q.人生最後に行きたいところ
自宅(入院しても最期は自宅で)

    Q.天国に持っていきたいもの
思い出

    Q.天国で会いたい人
母、祖母、ご先祖様、勝海舟

    Q.生まれ変わったらなりたい職業
獣医さん(子供の頃の夢でした)


過去と現在、その先を見つめてイキイキと暮らすことが「終活」です

消費者不在の葬儀業界、このままでいいわけがない!

2009年に「終活」という言葉を提唱した張本人である葬儀相談員の市川愛さん。10年弱の間に累計4千件を超える消費者からの質問や相談等に対応した実績を持つ。もともとは服飾業界で販売企画に携わっていた市川さんは、求人誌で「ありがとうと言われる仕事です」とキャッチコピーのある葬儀社紹介企業に転職。約300 社の葬儀社と提携し、紹介業務を行なう中で、ある大きな疑問を抱きます。
「お客様はジャケットひとつ買うにも、素材を見て、値段を見て、試着して、他店の商品とも比較検討して納得した上で買います。けれど、葬儀に関してはすべてお任せ。総額を知らずに申し込み、葬儀が終わって請求書に書かれた金額をはじめて目にし、〝こんなに高いの⁉〟と驚きながらも、〝お葬式ってこんなもんよね〟とキャッシュで払っている。服飾業界で最重要視されていた消費者視点が、葬儀業界には微塵も感じられない世界にショックを受けました」。そして、ウエディングプランナーがいるのなら、葬儀業界にもプロのサポート役が必要だろうと思い立ち、2004年に葬儀相談員として独立した。

葬儀に対する消費者の意識が徐々に変わり、開かれてきた

なかなか軌道に乗らずに苦戦する市川さんでしたが、2006年にTV番組「ガイアの夜明け」で、業界初の葬儀相談員として紹介されると、問い合わせや相談が相次いだ。また、映画「おくりびと」が注目を浴びたことによって、お葬式はそれまでの不謹慎なイメージから、人の絆を感じることができる素晴らしい儀式であることが理解され始め、葬儀相談もより具体性が出てきたそうだ。
「東日本大震災を機に、若い世代の方も、これからの前向きな生き方、前向きなエンディングを考えるようになったようです。私は講演会のたびに、〝シュウカツ(終活)〟という言葉を初めて聞いた人に挙手してもらうのですが、先日ついに認知度100%を達成しました。ある調査では、エンディングノートが必要と思っている人は7~8割もいると報告されています。私が葬儀相談員になった頃には考えられない数字!」と市川さんは顔をほころばせた。

親に話を切り出せない?まずは自分が終活してみること

離れて暮らす両親や、嫁の立場から舅や姑に終活の話を切り出せないという相談者が多いとのこと。市川さん自身も、6年前に亡くなった母に、生前に聞いておくべきだったという後悔の念もあり、父親にエンディングノートを書くことを勧めたものの、かなり苦労したそうだ。
「口うるさく言われると、やりたくないものです。だから私はまずは自分が書いてみて、これすごく良かったからやってごらんよ、と切り出すようにしました。いざ自分で書き始めると、筆が止まってしまうことも判明しました。書けない項目は次々と飛ばして、書きやすいところから順に埋めていけばいいのです。項目を自分で変えてしまってもOK。自由にわがままに書き綴り、10年かけて1冊仕上げるくらいの気持ちで、どうぞ力まずに楽しんで書いてみてください。何もない平和なときに終活するのが一番。エンディングノートを手に取り、葬儀社から見積もりを取るなど比較検討を少しずつ始めましょう。食卓に葬儀の話題がのぼることが理想的です」。市川さんいわく、エンディングノートを書きながら、自分のやりたいことが鮮明に見えてきて、次の目標につながるともいいます。市川さんの夢は、消費者主体の葬儀の時代が訪れること。その日が来たら、市川さんは葬儀相談員を卒業し、次のステージでもう一つの夢を叶えたいとも語ってくれた。


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