「世界最高健康都市」として、 人びとの幸せな暮らしのために 地域が今、できること。栁田清二 佐久市長 INTERVIEW

分けて支える 医療の仕組み

佐久市は、農村医療・地域医療発祥の地として
全国に知られてきました。
また近年では、健康長寿の街としても高い評価をいただいています。
そして市では、この高い評価を維持しながら、
さらに伸ばしていくため「世界最高健康都市構想」を進めています。
地域の人びとがいつまでもハツラツとした人生を送るため、
2009年の市長就任以来、地域医療ネットワークの構築に力を注いでいる桝田佐久市長にお話を伺いました。

世界最高健康都市構想の重要な要素は「地域完結型医療」です。

高度医療・救急医療を担う基幹病院、次の段階を担う地域の病院、そして日常的なかかりつけ医、それぞれの医療機関が
役割を分担し、地域全体の医療の質を高めることが重要です。
たとえば、皮膚のかゆみを治して欲しいと夜間救急に行けば、その救急医は大変ですよね。

病状に応じた医療機関の選択は医師の疲弊を防ぐことにもつながります。もともと医師への信頼度が高い土地でもありま
すので、いっそう理解を深め、地域の特徴として進めていきたい分野です。
佐久市では、昨年3月に診療を開始した佐久総合病院佐久医療センターを基幹に据え、医療の整備を進めています

数字に基づく 新・保健活動

もうひとつ、新しい保健という考え方があります。
佐久市は全国の自治体の中で、男女とも平均寿命が20位以内に入る長寿のまちですが、
20年後30年後を考えると、不安な点もあります。1日の食塩摂取量は必ずしも低くないですし、
小学生のう歯(虫歯)率、隠れ肥満の割合は増加傾向にあります。
これまで保健活動がとても成果を上げてきた地域なので、改めてデータに基づいた保健活動
をしていこうというものです。たとえば、塩分摂取量を少なくするには、感覚による調理で
なく計量スプーンを使うよう指導する…当たり前のことですが、知識を注入することで行動
は変化します。さらに、リスクの高い人と一般的な人に対して、アプローチの仕方を分け、
より効果的に実践していこうというのです。
こうした医療や保健の仕組みは、個人の努力だけでなく、社会全体がシステムとして動かな
ければなりません。近年には佐久大学と共同で、社会システムを海外へ輸出する
取り組みも始めています。対価を得るわけではなく、お互いに情報や経験を提供し、研究を進
めるものです。昨年度は、佐久大学を中心とする研究チームがタイを訪れ、高齢者のヘルスケ
アに関するプロジェクトを行いました。


悩みを分かち 支え合える社会に

また、心の問題は、体の健康と同じく、とても大事だと考えています。
98年3月から全国で急激に自殺が増え、年間の自殺者数がほぼ3万人を下回らなくなっ
ていますが、佐久市では心のホットラインを設けて、臨床心理士などの専門家が課題を聞き出し、
相談先を割り振っています。より適切な相談先を案内することで背負う課題を減らし、命が失わ
れるのを防ごうとする試みです。3.11以降、時代が大きく変わったと実感しています。
社会が不安な中で、コミュニティーを取り戻そう、寄り添いながら生きていこうという志向が
強くなっているのでしょう。経済が大きくなる時代に地域のつながりが希薄になるのは、ある意味
必然ですが、これからは、それが逆に進むはずです。東京指向が強い佐久でも、今、地元に戻る意
識が強くなっています。都会から移住して来られる方が増えているのも、その表れであるかと思い
ます。
佐久では医療整備をはじめ、ここに暮らす人や移り住まれる方が安心して、幸せに暮らせる場
所を提供するため、さまざまなサポートや取り組みを行っています。
地域の「ちょっと困ったこと」と「善意」を結びつけて役立ててもらう地域サポートセンターや、
地域の人が作った野菜を学校給食に使ってもらう学校給食応援団も、そのひとつ。感謝の気持ち
が生まれるだけでなく、提供する側も、お金だけでない自分の役割を確認できる場所ができていま
す。あてにされ、人の役に立てるということは、幸せに生きる上で非常に大切なこと。そういう場所
を積極的に生み出し、終の棲家として「選ばれる田舎」でありたいですね。


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