一般社団法人 終活カウンセラー協会 代表理事武藤頼胡さん

武藤頼胡さん

『終活』という考えを普及すべく、全国の公民館や行政の包括センターで精力的に講演を行い、参加者一人ひとりに「終活」を伝えている。自分自身も終活カウンセラーとして、毎月巣鴨や浅草に立ち、路上アンケートを実施したり、55 歳以上のパソコン教室を開き、その年代の方からの相談ごとを聴いている。テレビ、新聞、雑誌などメディアでの登場多数。「終活の生みの親」。「全てのものとコミュニケーションの起きる場に」をモットーに同じ立場、同じ目線、同じ歩調を大切に、日本の高齢者を元気にする活動を展開中。(一般社団法人終活カウンセラー協会 代表理事・リンテアライン株式会社 代表取締役社長・一般社団法人 日本相続コンサルティング協会 理事・明海大学ホスピタリティツーリズム学科外部講師)

私の「エンディングノート」

Q.人生の最後に食べたいもの(最後の晩餐)
支那そば(ラーメンではなく)
Q.人生最後に行きたいところ
静岡の生まれた家
Q.天国に持っていきたいもの
いま自分が抱いている記憶
Q.天国で会いたい人
父方のお祖母ちゃんとお母さん
Q.生まれ変わったらなりたい職業
男になりたい(笑)・職業としては建築士(設計がやりたい)

 


人生を輝かせるために「終焉」を見つめるのが終活

終活の形は十人十色でいい

終活の生みの親。終活カウンセラー協会の代表理事として全国を駆け巡り、終活に関する講演を行うほか、「終活カウンセラー」の育成に尽力している。
「文字だけ見ると『終わりの活動』なのですが、そうではなく、『人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動』のことを終活と呼んでいます」
エンディングノートを書くということは、だから、単なる「死後の事柄についての意思表示」ではなく、それまで生きてきた人生の棚卸し。そして、それからの人生をどう生きていくのかを見つめる作業。いわば、生きるための人生設計図の作成なのだろう。
「終活というと『何をするのか』に注目が集まります。でも、『なぜするのか』を考えることが大事です」と、武藤さんは強調する。「映画監督が人生のすべてをかけて作品を作るとすれば、それも終活。ご家庭の主婦には妻や母の人生があります。いろいろな人生がありますから、終活の形は十人十色でいいんです。〝正解〟はありません」と武藤さんは話す。

終活スタートのきっかけ

武藤さんは大手保険会社、コンタクトセンター設計コンサルティングを経て独立。顧客には葬祭事業者が多く、自治体のお葬式セミナーでも講師を務める。
「和やかなセミナーにしていますので、質疑応答では葬儀のことはもちろん、趣味の話とかエンディング全般への質問がたくさん出ます。話せる場があると、話したい人は多いんですね。それで、『これは終活が必要』と思ったわけです」
6年前にがんで亡くなったお母さんとの死別体験も、武藤さんが「終活」の活動を始めるきっかけになった。
「本人は死ぬなんて思っていないように振舞っていましたが、亡くなる1 週間前に『私、老眼で(時計の小さい針が)見えないから、あんたにこの腕時計をあげるよ』というんです。一瞬で『これは老眼が理由じゃない。死期を悟っている』と感じたんです。でも、私たちは死について深く話せるような親子関係を作っていなかったんですよ」
そして「最期」までその関係は続いた。本当は、母親の思想とか生き様(死に様)についての考え方を聴きたかった。「母ともっともっと話したかった」のに、できなかった。それは、辛い体験だった。この無念の感覚は、遺される側だけではなく、この世を去っていく側の人も味わうのではないか…。そう思った。
「どんな人生にも、色んな想いが詰まっているはず。でも、何も話せず、何も遺せないままではもったいないと思いませんか?だから、終活が必要なんです」

終活カウンセラー協会を設立

武藤さんは、「何も遺さなくてもいいし、『葬儀は任せたぞ』って言い遺して亡くなってもいいと思います」とも付け加える。何かを遺すにしろ遺さないにしろ、そこには想いがある。
「その想いが大切なんです」
この社会にはそういったエンディングにまつわる想いを語ることについてのタブーのような感覚があった。武藤さんは、想いを語りやすい雰囲気が社会に広まってほしいとの願いから、終活を広めようと思ったそうだ。
「終活はどんな人にも関係します。なぜなら、誰もが死ぬ存在だからです」
そして武藤さんは、〝おばあちゃんの原宿〟の名で知られる東京都豊島区巣鴨のとげぬき地蔵へ通った。巣鴨地蔵通り商店街で高齢者にインタビューを行い、終活のマーケティング調査(実際には、高齢者の本音を教えてもらうインタビュー?)を実施するためだ。インタビューした高齢者の数は数千人を超える。終活への手応えは確かにあった。 「終活普及の手段として考えたのが、カウンセラー協会です。終活を発信する人たちが増えて欲しい、という想いです」 いまや終活カウンセラーは全国に1200 人近く誕生している。武藤さんのイメージする終活カウンセラーは〝お節介な隣の小母さん〟。 「物知りで優しくて、ちょっと押しが強いけど、困っている人を見過ごせない小母さん、かな。そういう人が増えれば、この社会はもっと良くなると思っています」


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